真水稔生の『ソフビ大好き!』



第262回 「レッツゴー!!ライダーマッチャ」 2025.11

三重県は四日市市の茶室・泗翠庵(しすいあん)の敷地内にあります、
立礼席(りゅうれいせき)に来ています。

以前にも述べた事がありますが、
幼い頃、父親の実家に行くと、
よく、祖母が抹茶を点ててくれて、
お茶請けの和菓子と一緒に振舞ってくれた影響で、僕は抹茶が好きになり、
今でも無性に飲みたくなる事がしばしばありまして、
そんな時は、いつも、
ここに来るンですよねぇ(第138回「抹茶と和菓子、ウルトラマンと怪獣」参照)。

テーブル席の椅子に腰かけながら、
まるでカフェでお茶するような感覚で気軽に抹茶と和菓子が味わえるので、
とても気に入っているンです。
今日なんか、雨が降ってて悪天候なのに、
そんな日に出かける事の億劫で鬱陶しい気持ちを制してまで、
隣の愛知県から傘さしてやってきた次第。
そうまでして、ここで抹茶が飲みたくなっちゃったわけです。 
         
ただ、今日は、
先ほど述べたような、“無性に” 飲みたくなったのではなく、
ちゃんと、どうしても抹茶が飲みたくなった “理由・きっかけ” があるンですよねぇ。
それは、
気分転換でコレクションケースのソフビたちの並べ替えをしていて、
ショッカー怪人のミニサイズ人形の棚を整理中、この2体を手に取った際に、抹茶の事を思い出したから、なのです。 
向かって左側が、
第36回「ショッカー怪人に魅せられて・その2」の中でも
紹介したムカデラスで、
右側が、
第198回「ナショナル・モス・ウイーク」の中でも
紹介したドクガンダー幼虫
『仮面ライダー』放映時(昭和46~48年)の商品で、
ともに、ポピー製で全長約11センチ。

この、

 くすんだ黄緑色の成形色に雅やかな銀色の塗装・・・、

という色合いは、まさに、

 まろやかな甘みの中に、ほんのちょっぴりの苦み・・・、

っていう抹茶の味のイメージそのもの。

そう思った途端、
瞬時に、
僕の舌が・・・いや脳が、“抹茶受け入れ態勢” になってしまい(笑)、
コレクションの並び替えもそこそこに、

 レッツゴー!! 立礼席へ!

と心が掻き立てられた次第です。 
そんな、このムカデラス人形とドクガンダー幼虫人形、
どちらも、俗にいう “珍色” ってヤツで、
市場によく出る、一般的なカラーリングのものとは
異なるタイプなのですが、
カラーリングだけでなく、大きさも、
下の比較写真のように異なりますので(若干、小さめ)、
当時、出回った、
メーカー名や版権の刻印ごとコピーして作られた海賊版・・・、
である可能性もあります。  
・・・ただ、
正規の商品だろうが、海賊版だろうが、
あの当時、
そう、『仮面ライダー』を夢中で観ていたあの頃に、
世の中に流通していたオモチャである以上、
僕の中では、まぎれもなく “本物”。
それゆえ注ぐ愛情は、
ちょうど、抹茶のうま味のごとく “濃厚”、なのであります。 

・・・あ、ちなみに、立礼席、
今日のお茶請けは、
滋賀県の老舗和菓子店・しろ平老舗より取り寄せた、“きんかん大福” でした。
初めて食べたのですが、
小気味良い歯応えの、甘露煮した金柑が丸ごと入っていて、
その絶妙なバランスの苦味と酸味が白あんの甘さと絡み合い、たまらなく美味。
当然の事ながら抹茶との相性も抜群で、
雨降る中出向いた甲斐が充分にあったというもの。
ごちそうさまでした。

 

・・・そうだ!
抹茶がらみで、こちらのお店も紹介しておきましょう。 
愛知県は西尾市にある和菓子屋、穂積堂です。

何を隠そう、
愛知県西尾市は、日本一の抹茶生産地、なンですよね。
なので、
こちらのお店では、それを活かし、
抹茶わらび餅や抹茶プリンなど、
西尾名産の抹茶をふんだんに使って作られたスイーツが、製造・販売されているのです。
 

今日は、大好きなこちら、“濃茶・茶ぼーず極み” を購入。 
抹茶わらび餅と抹茶プリンを抹茶餅でくるんだ、究極の抹茶大福。
もう、穂積堂のすべてが詰まっている・・・、とも言える、
まろやかでなめらかで、かつ、上品な甘さの中に抹茶のうま味がしっかりと味わえる、
最高の一品です。 

余談ですが、
この穂積堂、
ずっと以前にアルバイト先で知り合った女の子の、御祖父母様が経営なさっているお店なンですよね。
或る時、僕が、
抹茶と和菓子が好き・・・、って事を話したら、

 「うちの母方の実家、和菓子屋さんなンです、それも抹茶に特化した・・・」

って教えてくれたンです。

ただ、その女の子は、
なんと、小豆(あんこ)が苦手、つまり、和菓子が嫌いで、お店にはまず行かない、との事。

可哀想な御祖父母様・・・。 切なくなります。

          なので、
そんな祖父母不幸で罰当たりな孫娘(笑)の分も、この僕が食べてあげよう、と
以来、足繁く通っている次第。
















・・・というわけで、今回はここまで。
今月も読みに来てくださり、どうもありがとうございました。
それでは、また来月、お会いしましょう。

・・・って、来月はもう師走かぁ・・・。 早いなぁ、1年が経つの・・・。 







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