第248回 「大宇宙の意思」 2024.9
今日は午前中から仕事だったのですが、 出かける前、なにげなくテレビを観ていたら、 或る番組に伊東ゆかりさんが出演されてて、“歌手生活70周年” と紹介されていたので、 7、7、70周年!? と仰天してしまいました。 そういった芸能界の大御所の方々の “デビューして何年・・・” って話で耳馴染みがあるのは、 まぁ、だいたい30周年か40周年、それ以上でも、せいぜい50周年くらいでしょう。 それらを遥かに超えてくる “70” というとてつもない数字に、面喰ってしまったのです。 まぁ、 伊東ゆかりさんは子供の頃から歌ってらっしゃるので、 そんな凄い年数になってしまうわけですが、それにしても70周年、て・・・。 前々回、前回と、 今年で還暦になった事を綴り、 60年も生きてこられた事に我ながら感嘆していたのが、なんだか恥ずかしくなってしまいました(苦笑)。 ってか、 僕の年齢どころか、 僕の両親の生涯 (父親は以前述べたように59歳で他界、母親は67歳で他界)よりも長いンですよね。 それに、 伊東ゆかりさんの、その “70” という数字は、 年齢ではなく、社会で働いている年数ですから、もう、気が遠くなります。 しかも、 番組を最後まで観て判ったのですが、その番組は昨年放送されたものの再放送でしたので、 現在の伊東ゆかりさんは、 70周年をも超えた、71年目の歌手生活に突入しておられるのです。 “ゴジラ” が今年70周年ですから、 伊東ゆかりさんの歌手生活は、日本の特撮映画の歴史よりも長いわけで、 もう、感服・・・いや、感動してしまいました。 なので、その感動した勢いで、 よし、仕事現場までの車内BGMは “伊東ゆかり” にしよう! と思い立ち、 CDラックの中から伊東ゆかりさんのベストを取り出して家を出たのですが、 車に乗り込み、いざ、そのCDをかけようとしたら、 なぜか、間違えて、
さっきの感動は何だったのか・・・、 って、我ながらちょっと笑えてきてしまいましたが、 ただ、 この間違いによる変更が、今回の原稿の執筆へと導いてくれました。 どういう事かというと、 まず、 平山みきさんの歌声が狭い車内に響き渡るその道中、 ふと、車窓から こんな変わった名前の保育園を発見したンです。
|
|||||||
・・・で、 仕事現場に着き、 1本目の収録(・・・あ、今日の仕事は紀行番組のナレーション収録でした)の後、 控室で昼食の休憩中に、 そういえば、さっきの忍者保育園・・・、 って思い出して、 スマホで検索してみたのですが、 出てきた忍者保育園のホームページを見ても、 とくに忍者に関する記述は無く、普通の保育園のようでしたので、 なんで、あんな特殊な名前なのに普通の保育園なンだ? 忍者ゆえに、忍んでるのだろうか・・・。 いやいや、 “忍者保育園” って言っちゃてるンだから、全然忍んでないやろ! と、 心の中で “独りボケツッコミ” をしただけで終わってしまい(苦笑)、 結局、何ゆえ “忍者保育園” なる奇妙な名前なのか、は判からずじまいでした。 その後、2本目の収録も無事に終え、帰宅したのですが、 やはり、 なんで忍者保育園なんだ? って、ずっと気になっていたので、 そのせいで、 『仮面の忍者 赤影』や『怪竜大決戦』の主題歌が無性に聴きたくなり、
単に当時流行っていたからか、 この回を演出した山際永三監督が平山三紀さんのファンだったのか、 わかりませんけども、 子供の頃から歌謡曲が好きだった僕としては、それがとても印象的だったンですよね。 『20才の恋』の方は、 タクシーの中でかかってるだけでしたが、 『フレンズ』の方は、 歌詞がお話の内容にピッタリと合っていたので(意図的な選曲かなぁ?)、よく憶えているのです。 |
それで、 そうだ、今回の『ソフビ大好き!』は、ガマスをピックアップしよう! と思いついた次第。 ちなみに、お話の内容はこうです。 |
地球侵略を狙う異次元人ヤプールは、 TACが戦闘時に超獣の写真を分析のための戦略資料として撮影している事を利用し、 写真から実体化する能力を持つ超獣ガマスを地上へ送り込み、 その出現をあえて事前に知らせて確実に写真を撮らせ、TACを基地内部から破壊しようと企みます。 ところが、 地上でカメラを構えていた今野隊員のところへ、 立ち入り禁止であるにもかかわらず、 スクープ写真欲しさに、雑誌社の女性カメラマンが現れます。 危険なのですぐに立ち去るよう、今野隊員は忠告しますが、 この女性カメラマンが、 かなりの “じゃじゃ馬娘 (こんな言葉、今、使ったら女性蔑視だ、って叱られますかね? ・・・ってか、その前に、もう死語か(苦笑))” で、 今野隊員の言う事にまったく耳を傾けません。 仕方なく、更に注意・説得を続けた今野隊員は、そのせいで、ガマスの写真を撮り損ねてしまいます。 逆に、 今野隊員を無視してガマス出現の瞬間を集中して待ち構えていた女性カメラマンが、撮影に成功します。 なんたる皮肉。 しかも、ガマスは出現してすぐに消えてしまったため、 今野隊員は「写真を焼き増ししてほしい」とその女性カメラマンに頭を下げる羽目に・・・。 でも、その女性カメラマンは、これまた聞く耳持たず、 このスクープは私だけのもの、と走り去っていってしまいます。 そして、 その女性カメラマンが持ち帰った写真から、 ラジオの音や電気カミソリの音が原因で実体化したガマスが町に出現して大暴れ。 しかも、この先、ガマスの写真が雑誌に掲載されれば、 その雑誌の発行部数(10万部)分のガマスが出現する事が予想され、大パニックの大混乱となります。 しかし、 我らがウルトラマンエースが登場してガマスを倒し、 また、 自分の撮った写真のせいでこんな事態を引き起こした事を反省し、 かつ、 純真で心優しい今野隊員の人間性に惹かれた女性カメラマンが ガマスの写った写真のネガを今野隊員に渡し、TACがそれを焼却して、一件落着。 平和を取り戻した町の片隅に、デートを楽しむ今野隊員と女性カメラマンの姿が・・・。 それを見た北斗星司は、 「あんな “じゃじゃ馬娘” のどこがいいンだ? 解からないなぁ、僕には・・・」 と首を傾げ、 「女は魔物」 とまで呟いてしまったので、 隣に立ってた南夕子にギュッとつねられ、 「痛てっ!」 と悲鳴をあげるのだった・・・。 めでたし、めでたし。 |
・・・で、 このお話のどこが 平山みきさんの『フレンズ』の歌詞と合っていたか、というと、 『フレンズ』は、 ♪最初は友達でいいわ (中略) ♪いつでも あなたしだいで ♪私は 愛を感じて 可愛い女に姿をかえるのよ っていう、 男にはよく解からない、いささか身勝手とも思える “女心” を歌ったものですので、 まさに、今野隊員に対する女性カメラマンの気持ち、なンですよね。 「あなたは、僕の初恋の人に似ている」 と告白する今野隊員に対し、 最初は、 「オエッ!」 「デブ!」 なんて言って嫌悪していたのに、 お話の最後では今野隊員と恋仲になっちゃうンですから、 女性の気持ちは、 北斗星司でなくても、まったくもって解からないものです(笑)。 この回は、『ウルトラマンA』の全エピソードの中でも、 僕の中では3本の指に入る秀作。 半世紀以上も前のテレビドラマ(それも子供番組)ですので、 ツッコミどころは、そりゃあ、まぁ、いろいろとありますが、 怪獣が出現して退治されるまでの間に、今野隊員と女性カメラマンの恋物語を巧く絡ませ、 30分(正味25分)のお話として、実によくまとまっていると思うンですよね。 当時(昭和47年なので、僕は小学2年生)も面白いと思ったし、 大人(ってか、還暦のお爺さん)になった今観ても、充分楽しめます。 なので、 この『ソフビ大好き!』で取り上げる事が出来て、良かったです。 しかも、 ガマスの写真をTACに撮影させて、TACを基地内部から破壊する、 という当初の計画が、 TACでなく雑誌社のカメラに納まってしまった、という間違いから、 ガマスを10万匹登場させて地球を破滅に追い込む、 という、もっと手っ取り早く地球が侵略出来る計画に変更になった・・・、 ってのが、 車内で伊東ゆかりさんのCDをかける、 という当初の予定が、 伊東ゆかりさんでなく平山みきさんのCDを持ち出してしまった、という間違いから、 車窓から発見した忍者保育園との関係でガマスを思い出し、 今回の『ソフビ大好き!』のお題決定に至った、 ってのと、 思いもよらず都合よく物事が展開した、という点で似ているし、 更には、 劇中、雑誌社の女性カメラマンを演じていた江夏夕子さんは、 のちに目黒祐樹夫人になられる、つまり、 『怪竜大決戦』で主人公・自雷也を演じた松方弘樹さんの義妹になられる人なわけですから、 そこにも繋がってしまうゆえ、 いつも、単なる偶然を “大宇宙の意思”、と大袈裟に捉えて日常を楽しく生きてる僕としては、 たまたま間違えて平山みきさんのCDを持ち出しただけ、 とは思えないンですよね。 やはり、“大宇宙の意思” を感じて、テンションが上がってしまうのです。 ・・・え? そんなふうに物事を考えるのも、そんな事で嬉しくなるのも、お前だけだって? ハハハ。 いいじゃないですか、だって本当に楽しいンですから。 それでは、 そんな “大宇宙の意思” に独り胸をときめかせながら(苦笑)、ガマスのソフビの紹介です。
|
平山みきさんは、 黄色は私のラッキーカラー、 との事で、 黄色をコーディネートした衣装をよく着ておられます (このCDのジャケット写真も、 黄色を基調としてデザインされてます)が、 ガマスのソフビにも、 このように黄色の人形が ブルマァクとマルサンの両メーカーにありますので、 僕の中では、 余計に、平山みきさんとガマスが強く結びついてるンですよね。 |
|
ただ、これらのソフビが発売された当時、 平山さんは、まだ黄色にこだわってはいらっしゃいませんでしたので、 この黄色のガマス人形は、今日の平山みきを予知していた・・・、 あるいは、 それこそ、“大宇宙の意思” が、ガマス人形や平山みきに黄色を選ばせた・・・、 そんな気がするンですよね(ホント、僕、好きだなぁ、こういう大袈裟な考え方・・・(笑))。 ちなみに、 平山みきさんは、今年でデビューして54年め。 伊東ゆかりさんの70周年・・・いや71年めには届かぬものの、 それでも、もう、半世紀以上も歌い続けていらっしゃるのですから、 凄い事だと思います。 ちなみにちなみに、 この『ソフビ大好き!』、 ゲイトウエイさんのホームページ上で毎月連載させていただけるようになって、 ちょうど20年が経ち、来月(次回)から21年めに突入です。 これも凄い事だと思います。 いえいえ、もちろん、 伊東ゆかりさんや平山みきさんの偉大なる歌手生活と同じ次元で述べる事ではありませんが、 オギャーと生まれた赤ん坊が成人するまでもの間、 毎回、「ソフビ大好き!」って只々同じ事を、 飽きもせず懲りもせず、迷う事も悩む事も無く、ずっと言い続けてきたのは、 特筆すべき “しつこさ(笑)” だと思うし、 自分の日常や気持ちを、 たとえ月に1回とはいえ、こうしていちいち文章に起こして20年間も発信してきたなんて、 本当に面倒くさがりの僕がしてきた事なのか? って疑いたくなるくらい、珍しい事なのです。 ・・・あ、 もしかしたら、これも、“大宇宙の意思” がさせた事なのかな・・・? いやいや、 自由に書かせて下さってるゲイトウエイの杉林店長と、読んで下さってる方のおかげ、ですね。こればっかりは(苦笑)。 ありがたい話です、ホント。 というわけで、 そんな喜びを胸に、来月以降も「ソフビ大好き!」って言い続けますので(笑)、 どうぞよろしくお願いしますね。 |