真水稔生の『ソフビ大好き!』


第134回 「食べ物の好き嫌いは一切無し」  2015.3

自己紹介の際などに、
僕は、よく、

 「食べ物の好き嫌いは一切無し」

って言います。
それは、
単に、食べ物の好き嫌いが無い事を伝えたいのではなく、
食べ物の好き嫌いが有る人に対して、反発の意を表したい気持ちがあるから。

僕は、食べ物の好き嫌いが有る人に、イラッとする事が多いのです。

べつに、
何を好んで何を食べようが
何を嫌って何を食べなかろうが
個人の自由ですから、
そんなどーでもいい事を
いちいち気にしているわけではないのですが、
僕の知る限り、
食べ物の好き嫌いが有る人は、

 その好き嫌いを周りの人間も認めて当然、

って思っていて、
それを無遠慮に言動に出すから、不愉快なのです。

たとえば、
何人かでいて、

 「○○を食べようか」

 「おぉ、いいねぇ」

ってなった時にも、
それが自分の嫌いな食べ物だと
嫌悪感をあらわにして
その場の空気を平気でシラけさせるし、
そのせいで
みんなが食べたいものを我慢しなくちゃならなくなっても、
まったく気にしていません。
当然の顔をしています。
まるで、

 あんな不味いものを食べたがるヤツがおかしいンだ、
 
とでも言いたげに・・・。

許せないンですよねぇ、あれが。

その程度の事、

 しょうがないなぁ、

で済ませてあげればいいのかもしれませんが、
僕は
どうしてもこだわってしまうのです。

というのも、
昔、サラリーマン時代に、
同僚たちの食べ物の好き嫌いに振り回されて
実に不快な思いをした経験があるからなのであります。

社員旅行で北海道に行った時の事なンですけど、
現地でレンタカーを借りて一緒に行動した同僚たちが、
そろそろ食事を・・・、という際に、

やれ「ウニは嫌い」だ、「イクラは無理」だ、

やれ「ジンギスカンは臭くて食えない」だ、と

それはそれはゴチャゴチャ言い出しまして、
散々モメた挙句に
時間が無くなってきてしまい、
結局、
手っ取り早くみんなが食べられるものを・・・、という事で、
ファストフード店に入る事になったンです。

ありえなくないですか?
北海道に旅行に来てるンですよ、大人が。

しかも、
その同僚たちは、
ショックで脱力してしまっている僕の事など一切気にせず、
嬉しそうな顔で
ハンバーガーやフライドポテトをパクついていて、

 バカじゃねェか、こいつら、

って思いました。

しかもしかも、
その中の一人がベーコンエッグバーガーをほおばりながら、
僕に、

 「ベーコン、って、ホント美味いよな!」

なんて言ってきたものですから、
もう、飲んでたコーラ、顔面にぶっかけてやりたくなりました。

そりゃベーコンは確かに美味いですけど、
お前のその偏った未熟な舌で “味” を語るな、って話ですよ。
それも、
ファストフード店で・・・。
それもそれも、
お前の好き嫌いのせいで
食べたいものが食べられなくて我慢してる僕に向かって・・・。
無知無能、無神経にも程があります。

・・・あぁ、
書きながら思い出して、また腹立ってきた(怒)。

帰りの空港で、
僕らとは別のグループの同僚たちが、

 「あのウニイクラ丼、めちゃくちゃ美味かったな」

とか

 「あんな美味しいホタテバター、北海道でしか食べられないわよね」

とか、
幸せそうに話しているのを聞いて、

 「ファストフードしか食べてない」

なんて恥ずかしい事、
僕はとても口に出せず、ずっと下を向いたまま黙り込んでいました。
あの時の
“ミジメさ” や “アホらしさ” 、
そして
“やり場の無い怒り” は、
この胸から一生消える事は無いでしょう。

大げさだと思われるかもしれませんが、食べ物の恨みは怖いのです(笑)。


まぁ、
そんな僕ですので、
食べ物の好き嫌いが有る人の言動には過敏に反応してしまう、って次第。

・・・いや、別にいいンですよ、
食べ物の好き嫌いが有っても、ホント。
冒頭で言いましたように、個人の勝手ですからね。
ただ、
それを当たり前のように押してこられて、
楽しい食事の雰囲気や機会を無作法にぶち壊されると、
僕も決して “出来た人間” ではないので、つい・・・、といったわけなンです。


先日も、
それが原因で、
一緒に居酒屋で飲んでた友人と口論になってしまいました。

最初は楽しく飲み食いしてたのですが、
僕が納豆キムチを注文した際に、

 「納豆みたいな気持ち悪いモン、よう食うなぁ」

って言われたのです。
まるで汚い物でも見るような目で・・・。

どうやらその友人は納豆が苦手らしいのですが、
人がこれから食べようとしているものを
 
 “気持ち悪い”

なんて面と向かって言いますかね、良識ある大人が。
これだから
食べ物の好き嫌いが有る人はイヤなのです。

しかも、
その友人は、更に、

 「あんなモン、人間の食うモンじゃないて〜」


続けたので、
思わず、

 「人間の食うモンじゃないものが、
      食品として流通するか、バカ!」

と言い返してしまいました。

そこからは、もう、

 「好き嫌いなんて、誰にでもあるだろ」

 「そんなモンは、ただの贅沢だ。
  いい歳こいて 「あれ嫌い」、「それ食えん」なんて
  ガキみたいなワガママ言っとるな、タワケ!」

 「食えんモンは食えんのだで、しょうがねぇだろ」

 「だったら黙っとれ。
  こっちは今から食べようとしとるンだ。
  自分が納豆を嫌いだからって、
  変なイチャモンつけてくるな、鬱陶しい」

 「イチャモンなんか、つけとれへんわ、アホ!」

 「アホはお前だ、アホ!」

・・・てな具合。
実につまらない酒の席になってしまいました(恥)。


まぁ、
納豆は発酵食品ですから、
要は腐敗してるわけだし、臭いし、
ネバネバした食感も好みが分かれるところでしょうから、
苦手に感じちゃう人の気持ちも
まったく理解出来ないわけではないのですが、
だからといって、
それを食べる人に
「気持ち悪い」だの「人間じゃない」だの、は無いと思うのです。
そんな事を言って、
何が嬉しいのか、誰が楽しいのか、
僕にはさっぱり理解出来ません。
まともな社会人の言動とは思えませんね。

もちろん、
そんな事でムキになる僕が愚かな事は重々承知してますけど、
間違った事は言っていないと思います。

食事の場で、
自分の嫌いな食べ物が出てきた途端、
露骨にイヤな顔をしたり、それを食べる人を愚弄したり・・・、
そういう振る舞いは、
よろしくないですよ、ホント。
軽蔑します。

以前、何かの番組で、
AKB48の
“ゆきりん” こと柏木由紀さんが
セロリが苦手で食べられない自身の事を恥じていて、

 「なんとかそれを克服したい」

っておっしゃってるのを観た事があります。

これですよ、これ。
食べ物の好き嫌いが有る人は
こういう姿勢・態度でいてくれないと・・・。

その友人も、
「気持ち悪い」とか「人間の食うモンじゃない」とかなんて言わず、

 ごめんなぁ、イヤな顔して。
 納豆が苦手だもんで・・・。
 何回か食べようとしてみたンだけど、どうしてもダメなンだわ〜

って感じで来てくれたら、
僕だって
なにも腹を立てたりしません。
なんなら、

 「あ、そうなンだ。
  ゴメン、ゴメン、知らんかったもんで・・・」

って言って、注文取り消しますよ。
要は、
楽しく食事が出来ればいいンですから、お互いが。


すべからく、
感謝の気持ちをもって何でも美味しく食べる・・・、
それが、正しい大人。

食べ物の好き嫌いが有る事を当たり前のように押すなんて、
幼稚でみっともない行為です。
無神経。非常識。
ましてや、
そんな自分自身を正当化するために
食べ物の好き嫌いが無い人を否定するなんて、もってのほか。

苦手な食べ物があるなら、
ゆきりんみたいに
「なんとか克服したい」と願い、努力や工夫をするべきです。

食物アレルギーを起こしちゃうような場合は例外ですが、
そうでないなら、
いろんなものをバランスよく食べた方が、体にだって良いのですから・・・。



な〜んて偉そうな事を言いながら、
実は、
僕も子供の頃は、食べ物の好き嫌いが有りました。
トマトと牛乳が苦手でしたね。
テレビドラマ『傷だらけの天使』のオープニングの萩原健一さん、なんて、
信じられませんでした(笑)。

でも、
以前、第79回「健康でいるために」の中でも述べた事ですが、
高校生の時に、
巨人の原選手(現在は監督)が
テーブルの上にある食べ物を
生き生きした表情で
次から次へとバクバク食べ続ける映像のテレビCMがありまして、
それを見て、

 なんか見てて気持ちいいなぁ、カッコいいなぁ・・・、

って思ったンです。
それで、

 何でもバクバク食べる = 気持ちいい、カッコいい

って、脳にインプットされたみたいで、 
そうしたら、
トマトも牛乳も平気になって、
『傷だらけの天使』のオープニングも、自分で真似出来るようになりました(笑)。


要は、“思い込み” なんですよね、食べ物の好き嫌いなんて。
それに気づいたわけです。


思えば、
小学生4年生の時、
映画『ゴジラ対メカゴジラ』を観に行った際、
当時人気絶頂だったアイドルグループ・フインガー5の
ドキュメンタリー映画が同時上映されていまして、
その中で、

 「好きな食べ物は?」

というインタビュアーの問いに、

晃さんが、

 「バナナとチョコレート」、

妙子さんが、

 「ゆでたまご」、

と答えていらっしゃったのですが、
僕はフィンガー5のファンでしたので、
それ以来、
バナナとチョコレートとゆでたまごを
今まで以上に美味しく感じるようになった、
なんて事がありましたし、
中学生の時に、
ビートルズ関連の本の中に

 “ジョン・レノンの好きな食べ物はゼリー”

と書いてあるのを読んで以来、
ゼリーを食べる事が
なんだかとてもカッコよく思えて、
ゼリーが異常なくらい好きになった、
なんて事もありました。

人間の味覚なんて、その程度のものなのです。

その程度のものに脳を支配されて、
食べる物や食べる機会を自ら制限するなんて、
実に馬鹿らしい事だと思うンですけどねぇ・・・。

よく、

 「食べ物の好き嫌いは個性だ」

なんて主張する人もいるみたいですが、
失笑してしまいますね。
思い込みによるワガママが個性・・・、って、

 どんだけ程度の低い人間やねん!

って思います。


・・・で、
話は
納豆が食べられないその友人との口論に戻りますが、
僕がそんなだから、
最後は、

 「お前だって、ゲテモノ料理は食えンだろっ!!」

とキレられてしまいました(痛)。

まぁ、
執拗に突っかかった僕が悪いンでしょうけど、
だからといって、
キレられてもねぇ・・・。
最初にケチつけてきたの、向こうだし・・・。

それに、

 俺に納豆を食えと言うなら、お前もゲテモノ料理を食え!

なんて、
ムチャクチャな言い分だと思うのですが・・・(呆)。


でも、僕、
たぶんですけど、
ゲテモノ料理、いけます。
食べられます。

ゲテモノ料理とは、
サソリとかタガメとかコオロギとか、
あるいは、
ヘビとかカエルとかコウモリとか、
そういった、
一般には “食材” だと認識されていない生き物を使った料理、の事。

中国の “サソリの素揚げ” とか
ラオスの “コウモリの串焼き” とか、有名ですよね。

国によって食文化が違いますから、
日本人に馴染みが無くても
それらを普通に食べてる人だっているわけで、
その料理を “ゲテモノ” なんて呼んでいいのか、って問題もありますが、
まぁ、それはそれとして、
僕は、
機会があれば食べてみたいと思ってます、ゲテモノ料理。

そりゃあ、
見た目がグロいと躊躇はするでしょうけど、
美味しくて体に悪くないものなら、
全然平気です。

だって、
考えてみれば、
エビやカニだって、結構グロい見た目してますよ。
けど、
当たり前のように食べられるのは、
文化・習慣によって
最初から “食べ物” だと思って見るからです。

結局、“思い込み” なンですよ、これも。

まぁ、
納豆と違って、
ゲテモノ料理を
克服してまで無理に食べる必要は無いかもしれませんが(笑)、
僕は、無条件には拒否したくないですね。
サソリだろうとコウモリだろうと、
どんな味がするのか、知りたいです、食べた事が無いものは。

あ、そうそう、
食べた事の有る無し、で言えば、

 イナゴの佃煮、
 蜂の子の蒸し焼き、
 カエルの唐揚げ、

は、食べた事が有ります、僕。
これらは、日本でも割と知られてますよね。

イナゴの佃煮は、
小学6年生の時に、
クラスメイトの家に遊びに行った際、
そのクラスメイトが

 「田舎のお婆ちゃんが送ってきた」
 
と言って
おやつみたいに食べてたのを、
少しもらって食べたのを憶えています。

蜂の子の蒸し焼きは、
大人になってから、
長野方面に旅行に行った際に
旅館の晩御飯に出てきたのを食べました。

カエルの唐揚げも、
大人になってからですが、
台湾料理のお店に入った際、
メニューにあったので、注文して食べました。

どれも美味しかったです。

なので、
ほかのゲテモノでも、
きちんと調理してあるものであれば、
いつか食べる機会があるといいなぁ、って思っているわけです。

まぁ、でも、
食べてみた結果、

 「食べ物の好き嫌いは一切無し」

って言えなくなる可能性は、確かにありますけどね・・・(汗)。

原監督も
サソリやコウモリを
バクバクとは食べてくれないだろうから、
新たなカッコいいイメージを脳にインプットする事も不可能だし・・・(笑)。



ところで、
世の中にはいろんな人がいるものでして、
サソリやコウモリを
調理して食べようとする人もいれば、
僕が子供の頃は、
なんと、
サソリやコウモリの機能を人間に移植した改造人間を作り出して、
世界を征服しようとした人もいました・・・、

というわけで(笑)、
今回紹介するソフビコレクションは、こちら。

ジャーン!
ショッカーの怪人、さそり男と蝙蝠男です。

・・・いやぁ、長い前振りで失礼いたしました(笑)。

この2人、それぞれ、
『仮面ライダー』の第3話と第2話に登場した怪人ですが、
復活を果たした第13話では、
コンビとなって、
原子力研究所を襲撃しています。
元の生き物がゲテモノ料理の食材同士だから、仲が良かったのでしょうか?(笑)

  さそり男
バンダイ製 スタンダードサイズ、全長約27センチ。

学問でもオートバイレースでも
常に自分の上を行く親友・本郷猛の才能を妬み、
自らショッカーの一員となる事を志願して改造手術を受け、
本郷猛を抹殺する事で恨みを晴らそうとした、
姿以上に醜い心を持つ男。

子供の頃は、ただ怖いだけの印象の怪人でしたが、
大人になった今では、

 人間って、なんだか哀しいなぁ・・・、

なんて思わせてくれる、味わい深い存在です(笑)。



  黒目が描かれていないので、
あの、
無表情の顔の奥で目だけがギロッと動く、
劇中に感じたさそり男の恐怖を味わう事が出来ませんが、
実は、
それが、この人形の、オモチャとしての勝因。

僕ら当時の子供たちは、
異形な者が持つ迫力や哀しみを愛し、
ショッカー怪人には、
どうしようもなく惹かれていた反面、
やはり、
震え上がるほどの恐怖・嫌悪も感じていましたので、
このように
実物の怪人よりも
少し怖さが緩和されている人形が、
感情移入して遊ぶには “良い頃加減” だったのです。
あまりにリアルで無気味な人形だと、拒絶してしまったでしょうから。
  子供の頃から
リアルな造形のオモチャ・人形が当たり前だった世代の人たちには
共感しづらい感覚かもしれませんけどね。
敵の怪獣や怪人にも、
僕らほど強く感情移入しなかっただろうし・・・。

でも、
このさそり男人形のような当時のオモチャが、
僕に・・・いや、僕らライダー世代に、
ショッカー怪人を愛すべき存在として刷り込んでくれた事は、間違いありません。

もちろん、
子供の頃は
そんな事は考えず、ただ夢中で遊んでいただけですが、
大人になった今は、よく解るンです。


怖い悪者だけど
懐かしい幼なじみ・・・、
アンティークソフビの妙味ですね。
 


 
      こちらは、
    同じくバンダイ製でミニサイズ、全長約11センチ。

    実物のイメージに近い茶色のタイプと、
    劇中の、真っ赤な液体となって果てた最期をイメージさせる赤いタイプがあり、
    意味のあるカラーバリエーション、となっています。


   


    蝙蝠男
バンダイ製 スタンダードサイズ、全長約26センチ。

牙で噛みついて生き血を吸い、
人間をヴィールスに感染させる、恐ろしい怪人。
そのヴィールスに侵された人間は、
ショッカーに操られる吸血鬼となり、
ほかの人間を襲って次々と仲間を増やしていきます。

・・・もう、放っておいても
ショッカーは世界征服に成功しようものですが、
この蝙蝠男、
なんと、
ヴィールスの血清を
自身の羽根のトゲの部分に具えていて、
それを自ら本郷猛に教えてしまう、という失態をおかします。

身の毛もよだつ怖い顔をして、
結構、人のいいオジサンなのでした(笑)。


  出ちゃってますね、そんな人の良さが、顔の表情に(笑)。

血の塊みたいな下瞼や
吸った生き血がこぼれ落ちそうな口は、
確かに気色悪いンですけど、
こんなに人懐っこい顔で微笑まれたら、憎めません。

コウモリ、というよりは、
タイとか韓国とかの人たちが厄除けにも使う、
茹でた豚の頭の、
あの笑っているような顔を思い出します。

どちらにせよ、
ゲテモノ料理を連想してはしまいますけどね(笑)。 
 























とは言え、
これも、さそり男人形同様、
当時のオモチャの愛しき魅力。

この “緩さ” こそが、
ショッカー怪人に強烈な興味を惹かれながらも
怖くて二の足を踏んでいた僕ら当時の子供たちの心を、
胸躍る楽しいライダーワールドへと連れて行ってくれた “立役者” なのです。


ありがとう、オモチャ!
ありがとう、ソフビ人形!
 


 
    バンダイ製 ミニサイズ、全長約11センチ。

実物のイメージに近い茶色のタイプと、
劇中の、
暗闇の中におけるライダーとのバトルシーンを思い起こさせる黒いタイプ、と
こちらも、さそり男のミニサイズ同様、
意味のあるカラーバリエーション、となっています。










     
 


 あと、
 さそり男にも蝙蝠男にも、
 ミニサイズよりも更に小さい人形(全長約9センチ)があります。

     
  以前、
第103回「蜘蛛の意図」の中で、
これと同じシリーズだと思われる蜘蛛男の人形を
“タカトク製” と紹介しましたが、
実は、推測です(汗)。

たぶんそうじゃないかな・・・、
って思うだけで、
人形にメーカーの刻印は無いし、
パッケージ入り新品なる状態のものを見た事が無いので、
発売当時の流通がよくわからないのです。
スミマセン。 

  ただ、
写真のとおり、
同サイズで、同じようにポーズをとっている造形の、
タカトク製の仮面ライダー人形があり、
この人形と、
足の裏にある版権元の刻印の文字がそっくりの字体なので、
蜘蛛男も さそり男も 蝙蝠男も、
全て “タカトク製” で、おそらく間違いないかと・・・。





 


  また、
蝙蝠男に関しては、
僕は2体、所有しているのですが、
このように、
成型色と塗装色、
そして、大きさが、微妙に異なります。

向かって右側の小さい方の人形は、
当時、ライダー関連のソフビによくあった、

 “正規品を刻印ごとコピーして出回った海賊版”

である可能性もあります。 
   
 
正規品と思われるものですら流通が不明なのに、
それに海賊版が存在する疑いまであっては、
もう、
タイムマシンが発明されて
あの時代へ確認しに行くでもしない限り、
どこのメーカーが作った人形かなんて、判明不可能ですね。

まぁ、これも、
ショッカー怪人の人形が
作ったそばから売れていったがゆえの事態。
それほど『仮面ライダー』は凄い人気だったし、
ホント、
ショッカー怪人が大好きでしたからね、僕ら子供たちは。

     



・・・それにしても、
人形を、
握り締めて夢中で遊んだり抱いて寝たりするほど、
サソリとかコウモリとかの怪人が大好きだった僕らは、
当時の大人たちから、

 今時の子供は “ゲテモノ食い” だなぁ・・・、

なんて思われていたのかもしれませんね(笑)。

そう考えると、
実物の怖さや無気味さを緩めて、
子供が肌身離さず愛せるような見た目の造形に仕上げた、
これらショッカー怪人のソフビ人形たちは、
食材とは思えない生き物を
人間が食べられるように調理した、
“ゲテモノ料理” のようなものだったわけです。

ゲテモノ料理を食べて育った仮面ライダー世代なら、
やっぱ、
好き嫌いなんかせずに、なんでも食べなきゃ(笑)。



そういえば、
ウルトラ怪獣も、
ショッカー怪人と同じくらい僕らは大好きでしたが、
『仮面ライダー』と同時期に放送されていた『帰ってきたウルトラマン』に登場した、
古代怪獣ツインテール、
あれって、

  食べると海老に似た味がする、

って設定ですよね。
・・・いちばん食べてみたいゲテモノ料理だなぁ(笑)。

       





【追記】

納豆が嫌いな、
口論相手のその友人から、
後日、謝罪のメールが来ました。
さすが、僕のともだち。話せばわかります(笑)。

 「もう、俺となんかメシ食いたくないよな」

と、ヘコんでいたので、

 「そんな事ないよ。また行こう」

と返信しておきました。
なので、今後、
その友人と飲みに行く際には、
毎回、目の前で納豆を食べてやろうと思います(笑)。



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